予定していた取引や予約、申し込みなどをやむを得ずキャンセルしなければならない場面は、誰にでも起こり得ます。
しかし、伝え方を誤ると相手に不快な印象を与えてしまうこともあります。
そのため、キャンセルを依頼する際には「理由の明確さ」「誠意ある表現」「今後への配慮」が重要です。
本記事では、ビジネスシーンやプライベートで使える「キャンセル依頼」の例文を紹介します。
また、依頼文を書くときに気を付けるポイントや、相手に失礼にならない工夫も解説します。
この記事を読めば、相手の信頼を損なわずにキャンセルを依頼できる表現が身につくでしょう。
キャンセル依頼とは?基本的な考え方
キャンセル依頼とは、すでに予約・依頼・申し込みをした内容を「取り消したい」と伝える依頼のことです。
相手に負担をかける可能性があるため、依頼する際には以下の要素を盛り込むことが大切です。
- 謝罪の言葉:「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」など。
- キャンセル理由:正直かつ簡潔に伝える。
- 代替案や配慮:「日程を改めて調整したい」「キャンセル料が発生する場合はお知らせください」など。
- 感謝の気持ち:「ご対応いただきありがとうございます」。
この4点を押さえることで、相手に誠意が伝わりやすくなります。
ビジネスシーンでのキャンセル依頼のポイント
ビジネスにおいては、信用や信頼関係を維持することが最も重要です。
そのため「謝罪 → 理由 → 今後の対応 → 感謝」の流れで文章を組み立てるとスムーズです。
例)
- 打ち合わせのキャンセル依頼
- 発注依頼のキャンセル
- セミナー・会議のキャンセル
また、ビジネスメールでは「件名」も重要です。
「【キャンセルのお願い】○月○日打ち合わせについて」といったように、一目で内容が伝わる件名にしましょう。
プライベートでのキャンセル依頼のポイント
友人との約束や、レストラン・旅行の予約キャンセルを依頼する場合も、相手への気遣いが大切です。
ただし、ビジネスほどかしこまる必要はなく、柔らかい表現で構いません。
例)
- 友人との食事会のキャンセル
- 習い事やサークル活動の欠席連絡
- レストランや美容室の予約キャンセル
相手が楽しみにしていた場合もあるため、謝罪と代替案(「また改めて誘わせてください」)を添えると印象が良くなります。
キャンセル依頼の例文10選
① 打ち合わせキャンセルの依頼(ビジネス)
件名:打ち合わせ日程キャンセルのお願い(○月○日)
本文:
○○株式会社 ○○様
いつも大変お世話になっております。○○株式会社の△△です。
誠に恐縮ですが、○月○日に予定しておりました打ち合わせについて、急な業務都合により出席が難しくなってしまいました。
ご迷惑をおかけし申し訳ございません。
改めて日程を調整させていただきたく存じます。ご都合の良いお日にちをお知らせいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
② 商談キャンセルの依頼(ビジネス)
件名:【お願い】商談キャンセルの件
本文:
○○株式会社 営業部 △△様
平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
先日お願いしておりました商談の件ですが、社内事情により一旦白紙に戻させていただきたく存じます。
急なご連絡となり、大変申し訳ございません。
改めて機会をいただければ幸いです。
③ 発注依頼キャンセル(ビジネス)
件名:発注キャンセルのお願い
本文:
○○株式会社 ご担当者様
いつも大変お世話になっております。
先日発注いたしました○○商品の件ですが、事情によりキャンセルさせていただきたく存じます。
ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。
もしキャンセル料が発生する場合は、ご請求いただければ速やかに対応いたします。
④ セミナー参加キャンセル(ビジネス)
件名:セミナー参加キャンセルのお願い
本文:
主催者様
お世話になっております。
○月○日に参加を予定していたセミナーですが、業務都合により参加が難しくなりました。
直前のご連絡となり、誠に申し訳ございません。
またの機会に参加させていただければ幸いです。
⑤ 友人との食事会キャンセル(プライベート)
ごめんね、急なんだけど明日の食事会、体調を崩してしまって行けそうにありません。
楽しみにしていたのに本当に残念です。
また体調が回復したら改めてご飯行こうね。
⑥ 旅行キャンセル依頼(プライベート)
○○旅行会社 ご担当者様
先日申し込みました○月○日出発のツアーについてですが、家庭の事情により参加を取り消したくご連絡いたしました。
直前のお願いとなり、大変ご迷惑をおかけいたします。
キャンセル料については規定通りで結構ですので、手続きを進めていただけますと幸いです。
⑦ レストラン予約キャンセル(プライベート)
○○レストラン ご担当者様
お世話になっております。
○月○日○時に△△名で予約していた□□です。
誠に恐縮ですが、予定が変更となり伺うことができなくなりました。
キャンセルをお願い申し上げます。
⑧ 美容室予約キャンセル(プライベート)
○○美容室 担当△△様
こんにちは。○月○日○時に予約していた□□です。
急用が入り伺えなくなってしまいましたので、キャンセルをお願いいたします。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
また改めて予約させていただきます。
⑨ 習い事欠席のキャンセル依頼(プライベート)
○○教室 △△先生
お世話になっております。
明日のレッスンですが、都合により欠席させていただきます。
直前のご連絡となり申し訳ございません。
また次回よろしくお願いいたします。
⑩ オンライン会議キャンセル依頼(ビジネス・プライベート共通)
関係者各位
お世話になっております。
本日予定していたオンライン会議ですが、急なトラブルのため中止とさせていただきます。
急な変更で大変ご迷惑をおかけし申し訳ございません。
改めて日程を調整のうえご連絡いたします。
キャンセル依頼のNG例
- 「行けなくなりました、すみません」だけで理由を説明しない。
- 感情的な文(「どうしても無理なんです!」)を使う。
- 相手に負担を押し付ける表現(「勝手にキャンセルしてください」)。
これらは誠意が伝わらず、相手に不快感を与える可能性があります。
まとめ
キャンセル依頼は「相手に迷惑をかける可能性が高い連絡」です。
だからこそ、誠実さ・謝意・配慮をもって伝えることが重要です。
- ビジネスでは形式を守り、誠意ある依頼を。
- プライベートでは柔らかく、相手の気持ちを考えた表現を。
- 理由+謝罪+今後の配慮を忘れずに。
この記事で紹介した例文を参考にすれば、突然のキャンセルでも相手との信頼関係を保ちながら対応できます。
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